進行の指標としてわかりやすいのは、「歩行障害」です。私は診察の際に、「駅から病院まで徒歩で何分かかりましたか?」「いつもよりも疲れていませんか?」などとお聴きし、前回の診察時と比べて時間がかかっていないか、疲れやすくなっていないかなどを、過去のカルテと照合しながら確認しています。
ご自身でも普段の生活の中で、例えば「自宅から駅まで」「駅から会社まで」「自宅から近くのスーパーまで」徒歩で何分かかったかを記録しておくと、ご自身の「隠れた進行」に気付きやすく、医師にとっても重要な情報になります。
また、歩行時にふらつきがあると、バランスが崩れるのを防ぐために歩幅が広くなるので、「歩幅」の変化も進行を疑う要素の1つとなります。
他にも、「頻尿」「残尿感」「尿が出にくい」「トイレに間に合わない」などの排尿障害や性機能障害の変化も、進行の指標となる可能性があります。これらは主治医に伝えにくい症状ではありますが、もし症状の変化に気付いたら主治医に伝えてみましょう。「進行」を判断する一助となる可能性があります。
主治医が「進行している」と判断した場合は、治療の変更を提案されるかもしれません。是非、主治医とよく話し合ってみてください。