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多発性硬化症の情報サイト

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多発性硬化症(MS)で手足に力が入りにくく、
身体機能を維持したい場合、
どんなリハビリができる?

多発性硬化症(MS)では、身体機能の低下を防ぎ維持するためにも、「筋力トレーニング」は欠かせません。しかし、やり過ぎるとかえって逆効果になりかねないため、注意点を意識しながら、筋力トレーニングを行うことが大切です。

筋力トレーニングを行う際の注意点

  • 運動や体温上昇により、神経伝達障害が生じる可能性があります。
  • 力の弱い筋肉に過度の負荷をかけた場合は、疲労がその他の部位にも影響し、全身的な疲労感を感じる可能性もあります。
  • しびれや痛みの増強など、感覚障害への悪影響が出現する可能性もあります。
  • まずは軽めの負荷量で行い、疲れが出現する前に適度に休息を入れることが大切です。

動画を見ながらリハビリ

筋力トレーニングを動画に合わせて行いましょう!
【動画再生時間:20分53秒】

2018年10月作成

イラストを見ながらリハビリ

筋力トレーニングを項目別に分け、わかりやすいイラストとともに解説しています。

1. 肩を上げる筋肉〔10回〕

1 立った姿勢で、まずは両腕を前から円を描くように、5秒かけてゆっくりと上げていきます

肩を上げる筋肉①
肩を上げる筋肉②
肩を上げる筋肉③

2 今度は、上げた両腕を5秒かけてゆっくりと下げ、最初の位置に戻します。

肩を上げる筋肉④
肩を上げる筋肉⑤
肩を上げる筋肉⑥

12で1回とし、これを10回行いましょう。

※:痛みを伴わない無理のない範囲で

2. 肩の外の筋肉〔10回〕

1 立った姿勢で、まずは両腕を横から円を描くように、5秒かけてゆっくりと上げていきます

肩の外の筋肉①
肩の外の筋肉②
肩の外の筋肉③

2 今度は、上げた両腕を5秒かけてゆっくりと下げ、最初の位置に戻します。

肩の外の筋肉④
肩の外の筋肉⑤
肩を上げる筋肉⑥

12で1回とし、これを10回行いましょう。

※:痛みを伴わない無理のない範囲で

3. ももの筋肉〔10回〕

【ポイント】

  • 転倒の危険性があるため、必ずイスやテーブルなどに手をついて行うこと!

1 立った姿勢でイスやテーブルなどに手をつきながら、まずは両膝を5秒かけてゆっくりと軽く曲げていきます。

ももの筋肉①

2 今度は、曲げた両膝を5秒かけてゆっくりと伸ばし、最初の位置に戻します。

ももの筋肉②

12で1回とし、これを10回行いましょう。

4. ももの後ろの筋肉〔10回×左右の足〕

【ポイント】

  • 転倒の危険性があるため、必ずイスやテーブルなどに手をついて行うこと!
  • お尻にかかとを近づける際は、膝が前に出ないように!

1 立った姿勢でイスやテーブルなどに手をつきながら、まずは片方の足のかかとを5秒かけてゆっくりとお尻に近づけていきます。

ももの後ろの筋肉①

2 今度は、かかとを5秒かけてゆっくりと下げ、最初の位置に戻します。

ももの後ろの筋肉②

12で1回とし、これを10回行いましょう。終わったら、反対側の足でも同様に10回行いましょう。

5. お腹の筋肉〔10回〕

イスに浅く座り、背もたれに寄りかかります。その状態から体を前に丸めるようにして倒し、腹筋運動を行います。これを自分のペースで10回行いましょう。

お腹の筋肉①
お腹の筋肉②

6. 手の筋肉〔20回〕

両腕を胸の高さまで水平に上げたまま、最初は両手を“パー”となるように開き、次は“グー”となるように握ります。これを20回行いましょう。

手の筋肉①
手の筋肉②

7. 股関節の付け根の筋肉〔10回×左右の足〕

【ポイント】

  • ももを上げたとき、体が後ろに反り返らないように!
  • どうしても体が後ろに倒れてしまう場合は、背もたれに寄りかかった状態で行うこと!

1 イスに座り、まずは片方の足のももを5秒かけてゆっくりと上げます。

股関節の付け根の筋肉①

2 今度は、上げたももを5秒かけてゆっくりと下げ、最初の位置に戻します。

股関節の付け根の筋肉②

12で1回とし、これを10回行いましょう。終わったら、反対側の足でも同様に10回行いましょう。

運動は自分のペースで、回数や秒数にこだわらず、
疲れを感じたら無理をせずに終了してください!

もっと、MSについて聞いてみよう。

【監修】
医療法人セレス さっぽろ神経内科病院
言語聴覚士 堀田 弘伸 先生
理学療法士 吉田 良 先生

総監修
医療法人セレス さっぽろ神経内科病院 理事長 深澤俊行 先生

多発性硬化症や視神経脊髄炎などの神経難病に対する診療・研究を行う神経内科医。2007年に医療法人セレスを設立し、現在は理事長を務める。患者さんが社会や地域でよりよい生活を送ることを重視した診療を目指している。
【著書】やさしい多発性硬化症の自己管理/医薬ジャーナル社/2016(編)

メディカルノート:深澤俊行先生