見たい物とその背景の明暗の差を大きくすると見え方が変わります。
見やすさ、見にくさを左右する理由のひとつに、色の明暗差があります。 この差が大きければ大きいほど見やすくなることを知っていれば、日常生活を送る上でも便利です。
杏林アイセンター
色の明るさの差が、見やすさを左右します。
日常生活のなかで「見えにくいなぁ」と思うことはしばしばあるかもしれませんが、身近にあるものを使ってちょっとした工夫をすることで、 ずいぶんと見え方が違ってくることをご存知ですか?
そこで重要になるのが、見たい対象物とその周辺との明暗の差です。 つまり、見たい物とその背景との明るさの差を大きくすれば、見たい物が見やすくなります。
例えば、濃い茶色のお盆の上に置かれている湯呑み。この湯呑みが白色の場合、濃い茶色のお盆との色の明るさの差が大きいので見やすいですよね。
日用品も色の明暗差を意識して選んでみましょう。
このように色の明暗の差を利用することで、見たい物をより見やすくすることが可能です。 例えば、赤いトマトを切る時には白いまな板を使い、白い豆腐を切る時には黒いまな板を使う(図1)など。
最近では台所用品売り場で、色のついたまな板や白色や黒色の包丁なども売られているので、ぜひお試しください。
ご自宅の中の見えづらい場面でもご活用ください。
なお、この考え方は上記でご紹介した例の他にも、ご自宅のさまざまな場面で応用できます。 階段などの段差がわかりづらい場合は、段鼻に明暗の差が大きくなるような色のついたテープを貼る(図2)、 ドアのノブがわかりづらい場合は、明暗の差が大きい色のドアノブカバーをかけるという具合です。
便座カバーや石鹸入れなど、普段生活する中で判別がしにくいと感じるものに上手に取り入れてみましょう。