網膜静脈閉塞症に起きやすい主な合併症
網膜静脈閉塞症の発症が、別の病気の発症へとつながる場合があります。ここではその合併症についてご説明します。
網膜新生血管による硝子体出血、網膜剥離
網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)を発症後、しばらくしてから発現する合併症です。
新生血管とは、網膜の静脈が閉塞して血流が悪くなった部分に生じる代替血管のことで、硝子体の方へと伸びて行き、硝子体出血や網膜剥離を発症させます。
硝子体出血や網膜剥離の予防のために、汎網膜光凝固術を実施することがあります。硝子体手術が主な治療法です。
網膜新生血管による血管新生緑内障
網膜中心静脈閉塞症(CRVO)を発症後、約3ヵ月が好発時期の合併症です。
血管新生緑内障は、眼圧を一定にするために眼球内を循環している「房水(ぼうすい)」の流れる部分に新生血管が伸びて、房水の流れを止めることで眼圧上昇をきたす合併症で、失明に至るリスクがあります。
予防のために、汎網膜光凝固術を実施することがあります。汎網膜光凝固術、硝子体手術、眼圧を下げる点眼薬が主な治療法です。