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網膜静脈閉塞症(もうまくじょうみゃくへいそくしょう)の情報サイト

70代・女性 治療歴1年の患者さん

75年間、眼に関わる病気はしたことがなく、眼科にも行ったことがなかったというIさん。ある時、眼鏡を作るために眼鏡屋に行ったところ、「右目が白内障になりかけているようだ」と言われたそうです。気になって、右眼だけでTVの画面を見てみたところ、字幕がぼやけて見えることに気が付いたため、近くの眼科を受診。そこで白内障の手術を受けた際、眼の血管に血の塊ができていることが分かり、急いで大学病院へ。検査の結果、網膜静脈閉塞症と診断されたそうですが、治療を受けられた現在は視力が回復しています。

気づかないうちに、右眼の見え方に異変が。

昔から視力は良く、75歳になる今まで眼科に行ったことさえありませんでした。ある時、眼鏡を作ろうと思って眼鏡屋に行ったのですが、その時の眼の検査で「右眼が白内障になりかけているようです。このまま放っておくと白内障になるので、身体が元気なうちに手術した方がいいですよ」と言われました。

この時は、腫れが自然に治まることもあるからということで経過観察をすることになったのですが、見え方は日に日にひどくなっていくように感じました。

そう言われるまで眼の見え方に異常は感じていませんでしたが、何だか気になって、右眼だけで身の回りのものを見てみたのです。すると、いつも見ている韓流ドラマの字幕がぼやけて見えたり、カレンダーの日付の文字がところどころ消えて見えたりすることに気が付きました。それで、「やっぱり眼が悪くなっているのだな」と思い、近くの眼科に行くことにしました。

イメージ:オレンジ色の眼鏡の画像

白内障の他に、新たな問題が発覚。

近くの眼科では、右眼も左眼も白内障の手術を受けました。これまで眼科受診の経験もなかった上、眼の手術を受けるということにドキドキして、上の血圧が200mmHgを越えてしまったりもしましたが、両眼とも、日帰り手術で無事に終了しました。

ただ、手術の際の検査で眼の血管に血の塊ができていることが分かり、見せていただいた眼底写真にもそれがハッキリ写っていました。自分では見え方に異常を感じていなかったのですが、白内障の手術の前と後で眼底写真の様子を比べて見ると、後の方が血の塊の大きさが広がっており、悪くなっているという実感がありました。

そのため、急いで大学病院を受診することにしました。

大学病院で網膜静脈閉塞症と診断。

大学病院の眼科でひと通りの検査を受けたのが金曜日。翌週の月曜日に結果を聞きに行ったのですが、そこで網膜静脈閉塞症であると診断されました。

ですが、大学病院で適切な治療を受けたおかげで、視力は回復し、感じていた視界のぼやけもなくなりました。

片眼で見ても違和感はありませんし、今のところ治療後の経過は順調です。白内障の手術をする前から飲んでいる血糖値を下げる薬と、血圧を下げる薬は引き続き飲んでいますが、普段の生活には何の支障もなく、週に2回は主人と一緒にテニスを楽しんでいます。

イメージ:テニスラケットとテニスボール2つの画像

早めの受診、早めの治療がなにより大事。

私自身、17歳の頃に癌で母親を亡くしていることもあって、病気は怖いという意識があります。それで、どんな不調や異常であっても早め早めに病院に行くようにしています。今回の眼の病気も、異常が見つかった早い段階で診てもらい、治療を受けたことが良かったのだと思います。

私が大学病院で出会った同じ病気の患者さんの中には「自分はここで治療を受けても、見え方が全然良くならない」という方がいらっしゃって、その方は別の眼科に通っていた時、長らく経過観察の時期があったとおっしゃっていました。私の場合は、主人に目薬の減り方がおかしいと指摘され、病院で検査を受けなさいと言われた翌日に病院へ行ったことが良かったと思っています。

なので、もし受診や治療をためらっている方がいるのであれば、「何事も、早いに越したことはない」とお伝えしたいですね。

※ すべての網膜静脈閉塞性症患者さんが同様の経過をたどるわけではございません。