網膜静脈閉塞症の種類
網膜静脈閉塞症には、2種類あります。違いは、どの部分で静脈が閉塞するかにあり、ひとつは「網膜内」で起こるタイプ、そしてもうひとつは「視神経内」で起こるタイプです。
- 網膜内の静脈が閉塞するもの → 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO:Branch Retinal Vein Occlusion)
- 視神経内で静脈が閉塞するもの → 網膜中心静脈閉塞症(CRVO:Central Retinal Vein Occlusion)
網膜静脈分枝閉塞症の初期症状
- 静脈の閉塞した場所の上流部分で血液や水分が漏れ、眼底出血や網膜浮腫が起こります。
- 眼底出血や網膜浮腫が黄斑におよぶと(黄斑浮腫)、視力低下を起こしたり、ものがゆがんで見えたりします。
- 静脈の閉塞した場所によって、自覚症状は無症状から重い視力障害までさまざまです。
写真提供:日本大学 名誉教授 湯澤 美都子先生
写真提供:滋賀医科大学 大路 正人先生
黄斑部に起こる病気には、網膜静脈閉塞症のほか、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)、病的近視(びょうてききんし)、糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)などがあります。初期の症状は似ていますので、正しい診断は病院で受けてください。
網膜中心静脈閉塞症の初期症状
- 静脈の根元が閉塞するため、網膜全体に血液や水分が漏れ、眼底出血や黄斑浮腫が起こります。
- 急激に視力が低下します。
- 静脈が閉塞して網膜の血液循環が悪くなることを虚血といいます。
- 虚血の面積が広いほど黄斑浮腫が起きやすく、視力低下が著しいとされています。
- 網膜中心静脈閉塞症には、網膜中心静脈の閉塞が不完全で、網膜の出血が軽度である「非虚血型」と、網膜中心静脈が完全に閉塞し出血が多い「虚血型」があります。
写真提供:日本大学 名誉教授 湯澤 美都子先生
写真提供:滋賀医科大学 大路 正人先生
黄斑部に起こる病気には、網膜静脈閉塞症のほか、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)、病的近視(びょうてききんし)、糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)などがあります。初期の症状は似ていますので、正しい診断は病院で受けてください。