右眼さえしっかり守れば生活に支障はない。
そんなプラス思考で、気持ちを切り替えて。(1ページ目)
佐々木さん(仮名)71歳
左眼に発症。診断されてから3年。急な出血で手術を受けたり、治療方針に疑問を感じて別の病院へセカンドオピニオンを求めたりと、 これまでの治療過程には紆余曲折があったそうですが、現在は1ヵ月に1回程度の検査を受け、落ち着いた状態を保たれています。
もともと視力が1.2~1.5あり、眼には自信があった佐々木さん。加齢黄斑変性の発症という、予想もしていなかった展開には大きなショックを受けられたそうです。今はご自身の経験を活かして周囲の人にも「片目でチェック」を勧められています。
車の運転時や操船時に違和感があったものの、眼は痛くもかゆくもなく異常に気付かなかった
最初に見え方の異常に気づいたのは、車の運転中でした。何気なく左側の看板を見た時に、ダブって見えたのです。その症状は市販の目薬を使ってもずっと変わりませんでした。
3~4ヵ月過ぎたころ、高速道路を運転中に、センターラインやガードレールがなぜかゆがんで見えました。 同乗の妻から「お父さん眠っているの? ハンドルがふらついているよ」、娘からは「お父さんは疲れているのでは? 私が代わって運転しようか」などと言われ、心配されてね…。
その後にも何回か高速道路を運転したけれど、自分でもふらついていることが分かるほどで、身の危険を感じました。
もう一つのきっかけは、操船でした。操船は慣れたものなのに、なぜか以前のようにスムーズに着岸できないことが度々続くようになっていました。 そして、何かをつかもうとすると、思っているのとは少しズレたところをつかんでしまう。「何かおかしいな」、でも眼は痛くもかゆくもなく、神経的なものかもしれないな、と思ったりしていました。