内へ向くより、とにかく外へ!
見えなくても「見よう」という気持ちが大事。
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体操教室に通うようになって、外へ向かう気持ちが湧いてきました。
両眼に症状が出たとき、かかりつけの内科の先生から「家にずっといると気分が鬱々とするので、 外に出るようにしなさい」と言われました。それで、体操教室に通うようになったんです。 そこでは年齢が高い方、重い病気を抱えながら参加する方などさまざまな人がいらっしゃいました。 みんなと話をするようになり、病気を抱えていても内にこもるのではなく、とにかく外へ向かう気持ちが大切だと気づきました。
この病気の場合、徐々に見えにくくなりますが、「見よう」という気持ちを持つことは大切なことだと思います。 それと、恥ずかしがらずに「○○へ行くのはどっちですか?切符はいくらですか?目が悪いので教えてください」とはっきり言うと みんな親切にしてくれます。怒る人はあまりいないんじゃないでしょうか。
恥ずかしがらずに、目が不自由なことをまわりに伝えることも大切。
この病気はまわりの人にわかりにくいですよね。 だから私は、知人にも「道でお目にかかったときに、私は目がちょっと不自由なので、失礼するかもわかりません。 だからそのときは名前を呼ぶか、手を振ってくださいね」とお伝えしておきます。そうすると、大概やってくれるんです。
お稽古の教室でも、最近はまわりに甘えています。お茶の準備も全部やってくださるので、私はお客さま同然(笑)。 ただし、手助けしてもらったことに「ありがとう」と言う。まわりの親切を素直に受け入れるということも大切なんです。
陶芸教室に通いはじめて8年以上になる患者さんの作品