花粉症がひどくても ヘア・メイクを楽しむコツ
花粉症シーズンのコミュニケーション
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くしゃみによる涙のせいでアイメイクは崩れるし、頻繁に鼻をかむから鼻の周りはボソボソ、マスクをするからリップも塗れない…。花粉症の症状がひどくなる時期には、メイクを楽しむモチベーションが上がらない方も多いことでしょう。さらに、マスクのせいで髪型が決まらないこともあります。とはいえ、仕事などで人に会う場合には、手抜きで過ごすにはいかないこともあります。敏感な肌に負担をかけすぎずにメイクを楽しむには、どうすればよいのでしょうか? ここでは、花粉飛散シーズン中のヘアとメイクのコツを聞きました。
花粉が多い時期の肌は、ふだんよりも刺激を受けやすく、敏感になりやすいもの。化粧水や乳液などの基礎化粧品はすべて、敏感肌用のものに切り替えましょう。肌が乾燥しやすいので、化粧水の水分がしみ込むだけでも肌がヒリヒリすることがあります。そんなとき、おすすめなのが「ワセリン」です。ワセリンの油分は肌表面の水分が蒸発するのを防ぐので、化粧水をつけるのはやめて、洗顔後すぐに目元や口元、小鼻の周りを中心に顔全体に塗りましょう。また、とくに敏感な目元のために、低刺激のアイクリームは必須アイテムです。(肌に合わない場合は使用を中止し、医師に相談しましょう)
花粉の時期はとくに、ゴシゴシ洗顔は禁物。敏感肌用の洗顔料をたっぷりと泡立て、顔にのせたら肌をなでるように洗い、優しく水で流すこと。顔を拭くときもこすらず、タオルを顔にのせて水分をタオルに含ませましょう。(肌に合わない場合は使用を中止し、医師に相談しましょう)
くしゃみや鼻水によって、目元と小鼻の周り、口元はとくに乾燥しやすくなります。日中もワセリンを持ち歩き、涙が出たり、鼻をかんだりしたあとは目元や口元、小鼻の周りを綿棒やコットンで拭いてから、ワセリンを塗るようにしましょう。なお、鼻をかむときは、濡れているウェットティッシュを使用すると、肌への摩擦をやわらぐのでおすすめです。
忘れがちですが、頭皮も肌の一部。花粉症の方は肌が敏感になっていますので、頭皮も乾燥してかゆくなりやすくなっています。低刺激のシャンプーやリンス、整髪剤などに切り替えましょう。また、頭皮が荒れて髪質が変わることもあります。パサつき防止に毛先にヘアオイルなどをつけるのも手です。(肌に合わない場合は使用を中止し、医師に相談しましょう)
花粉症のときは、粉物の化粧品(ファンデーションやパウダー、アイシャドウ、チークなど)は避けましょう。細かい粒子に肌が反応して肌荒れが悪化するほか、目に入るとかゆみが増してしまいます。ベースの肌作りは、リキッドファンデーションまたはクッションファンデーションを。肌がくすみやすいので、トーンアップさせるCCクリームもおすすめです。また、クレンジング剤は肌への負担が大きいので、ファンデーションはクレンジング剤不要で落とせるタイプを選びましょう。てかりが気になる人は、粉っぽさが強くないプレストパウダーでTゾーンを軽くおさえましょう。プレストパウダーはメイク直しのときも便利です。
マスクをすると目元の印象が強くなるので、最低限のアイメイクをしておくとよいでしょう。アイシャドウはクリームタイプを使ってください。花粉症のときは目元がむくみやすいので、ベージュなどイエローベースのクリームアイシャドウをまぶたにのせてから、お湯で落とせるウォータープルーフのアイライナーで引き締めます。柔らかい筆タイプのアイライナーを使って、まつ毛の上にさっと引くのがおすすめです。マスカラもウォータープルーフで、繊維なしのタイプを選びましょう。なお、アイライナーやマスカラは、ウォータープルーフでもお湯で洗い流せるものがあるので、購入前に確認してください。
マスクをすると、左右の眉の非対称さが目立ってしまいます。でも、眉頭の高ささえそろっていれば、左右対称に見えるのです。眉頭の下のラインが、左右で同じ高さになるように眉を描きましょう。アイメイクの薄さに合わせ、眉全体はやや薄めに。眉マスカラで毛流を整えるだけでもOKです。マスクをしてから眉を描くとバランスを整えやすいですね。
さらに、マスクをするときに悩むのがリップ。どうせ取れてしまうからと塗らない人も多いことでしょう。それでも、打ち合わせや接客などで、マスクを外さざるを得ないときもあるものです。どうしても色を足したい場合は、薄い色がつきながらも落ちにくいティントリップがおすすめ。なお、唇はマスクでこすれて荒れやすいので、保湿は必須です。ワセリン以外にも、かためのリップバームなら長時間持ちやすいので、こまめに重ね塗りをして、うるおい不足にならないようにしましょう。
近年はニュアンスヘアがトレンドですが、マスクをした状態だと疲れて見えたり、手を抜いているように見えてしまうこともあります。少しニュアンスをつける程度であればよいのですが、飛び出した短い毛が目立つ場合は、スプレーやワックスでおさえるだけでも清潔感が増します。また、前髪がばさばさしていると疲れて見えてしまうかもしれませんので、前髪も整えておきまょう。
マスクをする人におすすめの髪型はハーフアップです。耳上の髪をすくって頭の後ろでまとめたら、頭頂部の髪を少し引き出してニュアンスをつけます。このときに飛び出した短い毛はおさえておくこと。また、耳の横に毛があるとマスク紐の邪魔になるので、スプレーでスッキリとおさえて。後ろでまとめた髪はヘアクリップやリボンなどで飾るとかわいいですよ。
花粉症のときは体調も気分もダウンしがちですが、花粉症でもメイクを楽しめたら、気分も変わるかもしれません。肌荒れを最小限に抑えられる、ヘア・メイクの工夫で清潔感がアップして印象もよくなるとしたら、毎日を明るく過ごせそうですね。
ヘアメイクアップアーティスト
新見 千晶 Chiaki Niimi
ヘアメイクスクール卒業後、アシスタントを経て2007年4月より独立。女性ファッション誌、美容誌、広告、CM、カタログ、ファッションショー等で多くの女優やモデル、タレントのヘアメイクを担当。独自のメイク理論に基づくメソッドが人気で、TVやラジオ出演、書籍執筆、雑誌やWebでのコラム連載のほか、メイクショーや講演会、イベント出演などその活動は多岐にわたる。著書には、『魔法の表情筋エステ&若見せメイク』(成美堂出版)など。